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ロシア女性美の研究家は、グルーシェンカを見て、間違いなしにこういうことを予言し得るであろう、ほかではない、このいきいきしたまだ処女のような美しさも、三十近くなったら調和を失ってぶくぶく肥り出し、顔まで皮がたるんでしまって、眼のふちや額には早くも小皺がより始め、顔の色は海老色になるかもしれない、―――つまり、ロシア婦人の間によくある束の間の美、流星の美だというのである。
 『カラマーゾフの兄弟』第三篇第十より

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