階段

「上ってきた階段」

ふと振り返れば、ここまで、よく、なんとか、なんとなく、なんとも早かった、などといろいろ思うところはあるが、ともかく、上ってきた。
これより先は、どうであろうか。
いよいよ体力的にきつくなり出す頃であろうか。少なくとも、次第に苦しくなるに決まっている。

「底の見えない階段」

これから進む道であろうか。死への階段と思えば、まあ、そう暗いものでもないか。
年を取るにつれて、上りよりも下りがきつくなる、ということは否めない。
上るも下るも、進むも退くも、きついことには、変わりない。

要は、きつくても、止まるまで、止まらぬこと。

ただそれだけ。それだけのこと。 

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